【中木】 ドドナエア(ポップブッシュ) Dodonaea viscosa ‘Purpurea’ 〈常緑広葉樹〉
まずこの名前「ドドナエア」
(属名のDodonaea)の響きが、
インパクト大ですよね。
近年は「ポップブッシュ」という名称で
販売されていることが多く、
耳障りが良くなりました。
性質強靭なパープルリーフ、
ドドナエアをご紹介します。
ドドナエアの原産地は
アフリカ、アメリカ、南アジア、
オーストラリアの
熱帯~亜熱帯地域です。
英語圏では「Hop Bush」という名前で
親しまれているようですが、
何故か日本では「ポップブッシュ」…
日本での流通名については
謎が多いところです。
現在ドドナエアとして
日本で流通しているものの殆どが、
Dodonaea viscosa 'Purpurea'、
つまり銅葉の品種です。
緑葉の個体は
私はまだ見たことがありません。
上の写真は
最近(6月)撮影した様子です。
葉の色は、トップに挙げた写真よりも
落ち着いた色合い。
初夏から秋のはじめにかけては、
銅葉と緑葉が折り重なるシックな株姿です。
上の写真は秋から冬、
早春にかけての葉色です。
濃厚なパープルリーフは
一際目を引きます。
細身の葉はとても軽やかな印象。
「ポップブッシュ」というネーミングは
この辺りからきているのかもしれません。
樹高は1~3mほどに生長します。
ホームセンターの園芸コーナーでは
小さな苗が売られていることが多いですが、
庭植えしてしばらくすると本領を発揮し、
葉張りも樹高も出て立派な中木となります。
元来熱帯や亜熱帯に自生する樹種ですので、
極端な冬の寒さは苦手です。
しかし茨城県南エリアでしたら大丈夫。
露地で冬越しできます。
花は春に開花しますが、
殆ど目立ちません。
実は、トップに挙げた写真には
蕾が付いています(雌花)。
そのサイズ感でひっそりと開花します。
その後に実る種子が上の写真です。
こちらの方がずっと花らしく、
目立ちます。
実が付いてしばらくすると、
上の写真のように
ほんのりとピンクに色づきます。
シックな葉色と色づいた実の姿、
秋冬の紅葉も良いですが、
この初夏の季節もまた一見の価値あり、です。
ドドナエアは
雄株・雌株・両性株があるようです。
しかも雌株1株だけでも
実が付く場合があるとか。
確実に実を楽しみたい方は、
ちょうど今頃(5-7月)、
店頭で株をチェックし、
実の付いたものを購入すると良いと思います。
性質は極めて強靭、
病虫害も付きにくく、
殆ど手入れの手間はかかりません。
自然樹形でふんわりとブッシュ状になります。
枝が込みすぎたり、
株全体が大きくなりすぎたと感じたら、
適宜剪定を行ってください。
軽やかな雰囲気のドドナエア、
育てやすいパープルリーフプランツで
おすすめです。