【低木】 カシワバアジサイ Hydrangea quercifolia 〈落葉広葉樹〉
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前回のカルミアに引き続き、
今回もまるで精巧な職人技のような花姿。
開花の頃から花の名残、
そして紅葉まで長く楽しめるのが嬉しい
カシワバアジサイをご紹介します。
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まさに今、蕾が伸び始めている
カシワバアジサイ。
原産地は北アメリカの東部、
明るい林地に自生しています。
「カシ属(Quercus)のような葉の」
という意味の種小名、
「Oakleaf Hydrangea」という英名、
そして和名のカシワバアジサイ。
確かに葉の形も
インパクトがありますよね。
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大ぶりな葉の形状は
カシワの葉の突起の先端を
尖らせたような姿。
ごわごわとした葉の質感、
男前な雰囲気を漂わせます。
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しかし、花姿はこんなにラブリーです。
カシワバアジサイは
八重咲き品種が主流。
最もメジャーな八重咲き品種は
‘スノーフレーク’です。
小さな花が幾重にも重なり、
本当に見事な花姿。
時折、開花時期に葉が紅葉した姿を
見かけることがあります。
葉色と花のコントラストも
また素晴らしいです。
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円錐形の花序は
大きなもので30cmを超えるものも。
葉も花の形状もとても大ぶりで
面白いテクスチャーですので
オーナメンタルプランツの役割を
担ってくれます。
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株姿は上の写真の通りです。
月日を経て立派に育っていますね。
樹高は1.5m程度まで生長します。
日向~半日陰の
水はけのよい場所を好みますが、
土質はさほど選びません。
性質は極めて強靭。
根付くまでは潅水が必要ですが、
一度根付いてしまえば
殆ど管理の手間はかかりません。
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花も終盤に近付いた頃。
こんなに美しいカラーグラデーションを
楽しむことができます。
これは是非実物を
見ていただきたいです。
カシワバアジサイの捉え方が
変わると思います。
…と、ここで
カシワバアジサイの剪定時期と
花の観賞期間について。
花の名残まで楽しみたいのですが
ずっと花穂を付けたままにしておくと、
来年の開花に差し支えます。
今年は存分に
花の名残を楽しもう、と決め、
翌年の花は諦めるのも
一つの選択肢だと思います。
そうでない場合は、
翌年の開花のために
花の盛りが過ぎたら
思い切って剪定を行います。
(花を残す枝と、
剪定する枝の分量を
お好みで決めても面白いですよね)
花穂の付いた枝を
地面の方向に辿っていくと、
茎の両側に「脇芽」が付いている箇所を
見つけることができると思います。
この脇芽の付いた節を残し、
その上部でカットします。
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そして、カシワバアジサイの紅葉。
深いワインレッドの葉姿、
とてもシックな雰囲気ですね。
開花から花の名残、紅葉まで
四季折々に見所がちりばめられた
カシワバアジサイ、
本当にありがたいです。
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上の2枚の画像は
八重咲きの‘ハーモニー’という品種です。
‘スノーフレーク’に比べて
小さな花がかなり密に、
もこもこと付きます。
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一方、こちらは一重咲きの
‘スノークィーン’。
‘スノーフレーク’と比べると
随分すっきりとした花姿ですね。
個々の小花の輪郭がはっきりと浮かびあがり、
こちらもまた味わい深いです。
これらの他にも、
花色が咲き始めからワインレッドのものや、
黄葉の品種もあります。
広々とした庭に
オーナメンタルプランツとして
大株に育てるもよし、
さほど広い庭でなくとも、
お好みの剪定時期で
様々な花の表情を間近に楽しむもよし。
カシワバアジサイ、
お庭に1株いかがでしょう?