【中木】 ブラシノキ Callistemon speciosus 〈常緑広葉樹〉
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鮮やかな赤、個性的な花姿。
どなたも一度はどこかで
見かけたことがあるのではないでしょうか。
明治末期に日本に渡来したブラシノキ。
和名は「キンポウジュ(金宝樹)」、
おめでたい名前ですね。
現在絶賛流行中の
オージープランツのさきがけ、
ブラシノキをご紹介します。
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水筒の中を洗う際に使うブラシ、そのもの!
英名も「bottlebrush tree」、
花を見て思うこと、わりと万国共通ですね。
オーストラリア西部が原産のブラシノキ、
日本で最も主流のものは
Callistemon speciosusですが、
フトモモ科ブラシノキ属は約33種あります。
園芸品種も数多く作出され、
最も多い花色は赤ですが、黄色、
オレンジ、クリーム、緑、白…と
花色も豊富です。
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花のように見える部分は
確かに「花」なのですが、
先端に小さな葯
(やく:花粉が入った袋)を付けた
「花糸」。
鮮やかな紅色の花糸が無数に伸び、
見れば見るほど、不思議な花姿です。
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上の写真は早春の硬い蕾の状態。
蕾の模様も本当に美しいです。
ここから開花に向けて
劇的に形態を変化させていきます。
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この2枚の写真の間に何が起こった?
という感じですよね、
その経過の写真がなくて
本当に申し訳ありません…。
上の写真の鱗のような模様が
ふわっと各自開いてきて、
下の写真のようなつぶつぶが現れます。
何とも不思議です。
下の写真のつぶつぶ、よく見ると
花糸がぎっしりと詰まっていますよね。
ここから先は想像しやすいと思います。
この花糸の塊がほどけて、
あのいつもの花姿になります。
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青空に映える赤、もう最高です。
耐寒性があり、
茨城県南エリアでは十分冬越しできます。
サツキの大株やソテツに並んで、
旧家の広々としたお庭に
年季の入った、素晴らしいブラシノキを
見かけることがあります。
植栽した当時は
本当に珍重されたと思います。
日本原産の花で
このような形態のものは
ちょっと無いですよね。
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樹高は1~3mほど。
特に選定などを行わず、
自然樹形で育てると
上の写真のように結構葉張りが出ます。
花の時期はまさに今、5~6月です。
南向きの主庭など、
広い植栽スペースがある場合は
是非このように育ててみたいものです。
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こちらはかなり高木に育ったブラシノキ。
庭木用として仕立てられたものが
植えられています。
シンボルツリーとして
門袖の脇などに植栽する場合は、
ある程度樹形が仕立てられたものを植えた方が
使い勝手が良いと思います。
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ブラシノキは
日当たりと水はけの良い場所に植え付けると
見事な花付きとなります。
半日陰などでも生育可能ですが、
やはり花数は減ってしまいます。
また、寒風が直接当たる場所に植え付けると
葉が傷みますので、
なるべく「筑波おろし」などの
寒風が当たらない場所に植え付けると
良いと思います。
病虫害も殆どなく、
放任で毎年よく咲いてくれます。
ちょっと株が大きくなりすぎたかな…
と思った時は、
3月頃に剪定を行うと良いでしょう。
花芽は春に伸びた枝の先に付きます。
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白花、桃花、
その他にも様々な花色のブラシノキが、
恐らくオージープランツブームに乗って
今より容易に手に入りやすくなると思います。
是非お気に入りの花色を見つけて
お庭に植えてみてください。
特に春の開花の過程は
一見の価値あり、です!