【メインツリー】 ソヨゴ Ilex pedunculosa 〈常緑広葉樹〉
ゴールデンウィークの中盤は
ぐずついたお天気が続いております。
令和初日もしっとりとした一日でした。
植物たちはここぞとばかりに
新芽をぐんぐんと伸ばし、
ハナミズキもどんどん花開いて
気持ちがいいですね。
本日ご紹介するのは、
シンボルツリーの「真打」。
上の写真のような愛らしい実を付け、
しっかりとその主木の役目を務めあげる
ソヨゴをご紹介します。
「シンボルツリー選び」に際し、
お客様に最も多く頂くご要望は
「手入れが楽であること」。
近年は共働き世帯が多く、
たくさんの樹木を庭に植え、
年1~2回植木屋さんに剪定してもらう、
というライフスタイルを選択するご家庭も
少なくなっています。
そのような現代の潮流に
ぴたりとはまるのが「ソヨゴ」です。
断言しましたが、
恐らく間違いないと思います。
・常緑で、年間を通して美しい葉が楽しめる
(=年間を通して目隠し機能を果たす)
・生長が比較的ゆっくりで、
剪定の手間があまりかからない
・性質強靭で病虫害がほとんどない
・秋から冬にかけて、愛らしい実を付ける
・単幹のものから株立ちまで、流通量が多い
(=手頃な単価である)
…もう十分すぎるほどのセールスポイント。
ソヨゴの自生地は、
本州~九州、中国、台湾。
そのうち、本州の太平洋側の北限は
茨城県とされています。
ですので、茨城県南エリアでは
十分に冬越し可能です。
自生地で
は山地の乾いた林内や林縁に育ちます。
耐陰性もありますので、
お庭の北側に植えても大丈夫です。
樹高は3~7mほど。
元々「小高木」のジャンルですので、
他の高木シンボルツリーに比べると
こぢんまりとまとまります。
そしてやはり、
サクランボを更に小さくしたような、
つやつやとした赤い実。
ソヨゴは雌雄異株ですので、
シンボルツリーを購入する際、
実を楽しみたい方は
「雌木」を指定しましょう。
逆に、実が付いて
鳥などが食べに来るのが嫌だ…
というお客様も、
稀にですが、いらっしゃいます。
その際は「雄木」指定をすると、
流通量は雌木よりも
ぐんと少なくなりますが、
手に入ります。
花はとても小さく、
雄花も雌花も直径0.5cmほど。
初夏にひっそりと咲きます。
ひっそりすぎて、
逆に見つけた際は嬉しくなります。
上の写真は雌花です。
こちらは雄花。
しっかりと花粉が確認できます。
(雌花のには、退化した雄蕊が付いています)
大まかな判別法としては、
雄花の方が花付きが良い印象で、
雌花はぱらぱらと咲きます。
小さな花ですが、
よくと見ると、愛着が沸きますね。
ソヨゴは現在流通量も豊富で、
最もメジャーなシンボルツリーとなりました。
本当に、育てやすい。
優等生すぎて、こちらが恐れ入るほど。
ですので、植物の手入れが面倒だけど…、
とシンボルツリーの導入に
二の足を踏んでおられる方、
是非ソヨゴを植えてみてください。
おすすめです!