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【草本類】 原種系チューリップ Tulipa 〈球根類〉

更新日 : 2021.07.05
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春真っ盛り、ソメイヨシノは
茨城ではほぼ終わりを迎えていますが、
ハナミズキが咲き始めましたね。

足元に目を向けると、
チューリップもまだまだ開花中。

近年は「原種チューリップ」の球根も
ホームセンターで買い求めやすい単価で
販売されています。

園芸品種のチューリップとは趣を異にした、
原種系チューリップをご紹介します。
 
 

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原種チューリップは小アジアから中東、
地中海沿岸が原産です。

トルコのチューリップが
ヨーロッパに紹介された16世紀、
球根が投機の対象になり、
破格値がついた、というのは
有名な話ですよね。
 

チューリップの原産地は夏期は高温で乾燥し、
冬は地面が凍るほど寒くなる地域です。
過酷な環境で球根に力を蓄え、
逞しく育つ原種チューリップ、
花姿は可憐、生き様に惚れぼれします。

チューリップの原種としては
約150種ほどがありますが、
日本では「原種系」の品種も含めて
20~30種が流通しています。


(「原種系」とは、
 原種から選抜された優良個体や、
 原種同士の交配で生まれた品種を指します。
 例えば‘レディジェーン’や‘
 ライラックワンダー’、
 ‘ブライトゼム’など。)


草丈は比較的伸びるものもあれば、
地際で殆ど茎を伸ばさず咲く品種もあります。
しかし、どの品種も
さほど育て方に大差はありません。
 
 

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植え付けの適期は10~11月。
ホームセンターではこの時期、
球根が多く売り出されていますが、
シーズンを外し、
12月に値下げされた球根を購入して
庭に植えたことがあります。

そして翌年の春、
それらの球根の成績はとても悪かった…
のを覚えています。

それは恐らく、
球根の質が下がったのではなく、
植え付けの時期を逃したからだと思います。

チューリップの球根は寒さに強い!
と高を括っていた私が間違いでした。


植え付け場所は日向が良いでしょう。
日陰に植え付けると、
間延びした姿になります。

球根の高さの3倍の深さに穴を掘り、
植え付けます。
植え付ける土壌は水はけが良く、
腐葉土などを混ぜ込んだ土であれば大丈夫です。
ホームセンターで販売している、
「花壇の土」や「プランターの土」であれば
全く問題ありません。

発芽の季節になったら、
乾燥しすぎないように、適宜潅水を行います。
あとは開花を待つだけ。
早生品種は関東地方では
3月上旬ごろから開花します。


花弁の表裏の色が異なる
リバーシブル系(?)の品種、
例えばチンカ(ティンカ)や
‘レディジェーン’などは、
チューリップの花弁の開閉運動で
朝晩と日中の花の印象が全く異なります。

また、上の写真のように
花の中央が鮮やかな黄色に染まる
サクサティリスや‘ライラックワンダー’、
タルダなども、
花が開いている時と閉じている時の印象が異なり、
見応えがあります。


球根は数年植えっぱなしでも、
毎年きちんと咲いてくれるのも
原種系チューリップの嬉しいところです。

ただし、地上部がなくなる時期にも
きちんと球根の場所を覚えておくことを忘れずに。


最後に、原種系チューリップの
もう一つの楽しみ方を。

美しいのはその花姿だけではなかった!
特にトルケスタニカという品種の「球根」の姿、
是非球根を購入される際に
ご覧になってみてください。

まるでトチの実や
コナラのどんぐりのような美しさです。

近年では、この球根をあえて見せた
アレンジメント用に、
葉と蕾が付いた状態の
原種系チューリップの球根が流通しています。

確かにこの球根の美しさ、
アレンジに使いたくなる気持ち、
よくわかります。
見かけたら是非手に取ってみてください。
 
 

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