LINEで相談

エクステリア・ガーデン設計施工のリアガーデン

おすすめガーデンプランツ

【低木】 ミツマタ Rhododendron hybrids 〈落葉広葉樹〉

更新日 : 2021.07.07
イメージ


手作りのブローチのような、
とても愛らしい花姿!
淡い色合いといい、半円形のフォルムといい、
とても優しく女性的なイメージですね。
今も昔も変わらぬ人気の
ミツマタをご紹介します!


イメージ

 
コウゾ・ガンピと共に
和紙の三大原料に挙げられるミツマタは
中国~ヒマラヤ山麓原産です。

室町時代に日本に渡来したとされていますが、
性質強靭で栽培が容易であったため、
和紙の材料として主に西日本に広く普及しました。

と書いたところですが、
関東でも有名なミツマタの群生地があります!
栃木県茂木市の焼森山です。


イメージ


焼森山の別名は「妖精の森」。
枝先にふわふわとした花を付けた
ミツマタの花姿を妖精になぞらえて、
そう呼ばれているそうです。
確かに、この幻想的な風景…納得。

焼森山にミツマタが植えられたのは戦時中。
紙不足に伴って植えられたのですが、
戦中、戦後、復興期とめまぐるしい時代変遷の中、
地元の人たちにもミツマタの森の存在は
すっかり忘れ去られていたそうです。
 
 

イメージ

 
時代は平成に入り、
地元の茂木中学校建設のために
焼森山の樹木を伐採すると…、
鬱蒼としていた森に光が差し込み、
それまでゆっくりと生長していたミツマタが
一気に息を吹き返したそうです。
 
 

イメージ

 
この焼森山のエピソードからもわかるように、
ミツマタ、かなりの日陰地でも
生き延びることができそうです。

上の写真のように、
枝を水平方向いっぱいに広げ、
光を求める姿も見事!

「ミツマタ」という名前は、
皆さんご存知のように、
本年枝は必ず三又になって出ることに由来します。
そのため、水平方向に枝が広がりやすくなります。
 
 

イメージ
イメージ

 
上の写真ですが、
葉が青々としているのに、
花芽が付いていますよね。
開花は春、葉が展開する前なのに…。

ミツマタの花芽は、
まだ葉が青々と茂る初秋ごろから
ふくらみ始めます。
 
 

イメージ

 
こちらは葉が徐々に黄色に色づき始めています。
葉が色づいていく様子もとても風情がありますね。

葉は冬には全て落ちますが、
花芽は膨らみ続けます。
 
 

イメージ

 
ゆっくりと独特のフォルムの蕾を膨らませた後、
開花は翌年の3~4月頃となります。
本当に面白いかたちの蕾!
開花への期待が高まります。
 
 

イメージ

 
実はミツマタの花、
花弁(花びら)がありません!
小さな花のように見えるものは「萼」で、
この萼が30~50個集まって花序を形成します。
何とも不思議な花の成り立ちです…。
 
 

イメージ

 
ミツマタは、日向で自然樹形で育てると
上のように半球状になります。
陽射しが少ない環境であれば、
下枝が少なく、盃状の樹形となります。

ミツマタは日向~半日陰の場所を好みます。
(西日が当たる場所は避けて植えます)
植え付ける土壌は水はけがよく、
肥沃な土が良いでしょう。

茨城県南エリアであれば、
屋外で問題なく育てることができます。

樹高は1~2mほど。
性質強靭でさほど手入れも必要なく、
初心者の方でも育てやすい品種です。
 
 

イメージ

 
月日を重ねて大木に育ったミツマタは
本当に見事!
上記にご紹介した焼森山以外にも、
ミツマタの群生地は各地にあります。

20年以上前、
旅行で訪れた由布院の木工アトリエに
ミツマタの大木が群生し、
ちょうど花の盛りを迎えていました。
その光景は今でもはっきりと
思い出すことができます。

ミツマタは花の甘い香りも魅力のひとつ。
群生地であればより濃厚な香りを
楽しむことができると思います。
 
 

イメージ

 
最後にミツマタの赤花品種をご紹介します!
萼片の内側が赤(オレンジレッド)の
アカバナミツマタです。

栽培方法は黄花のミツマタと同じです。
近年人気が出ている
アカバナミツマタもおすすめです!
 
 

おすすめガーデンプランツ一覧