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【低木】 シャクナゲ(園芸種) Rhododendron hybrids 〈常緑広葉樹〉

更新日 : 2021.07.07
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花木の女王…気高い雰囲気、圧巻の花姿!
こんな花が自宅の庭に咲いたら、
ちょっと、いやかなり気分が上がりますよね。

永遠の憧れ、
しかし近年育てやすい品種も随分と増えた、
シャクナゲをご紹介します!
 
 

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シャクナゲの原産地は
ネパールやブータンなどのヒマラヤ山麓から
アジア、ヨーロッパ、北米と
広範囲にわたります。

19世紀中頃、シャクナゲの原種が
プラントハンターたちの手によって
中国から欧米に渡り、
品種改良が繰り返されました。
 
 

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上の2枚の写真は
園芸大国・イギリスの老舗植木屋、
Hillier Nurseryで撮影したものです。

シャクナゲの株のサイズ感、
おわかりいただけるでしょうか…。
園路沿いに延々と連なる、
シャクナゲの大木たち。

樹高はゆうに2mを超えています。
大きなものは4~5mほど。


シャクナゲの自生地では決してありません、
ナーセリーの園路です。
植えられているのは恐らく、
すべて人の手で改良が重ねられた
園芸品種です。

どれだけイギリス人は
昔からシャクナゲが好きなんだ!
と圧倒されたのを覚えています。
 
 

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あまりの大木の立派さに、
ついシャクナゲの木の下に入って
写真を撮りました。
 
 

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とにかく欧米では早くから品種改良が進み、
日本にも多く導入されてきました。
これらがいわゆる
「セイヨウシャクナゲ」です。


これまでセイヨウシャクナゲをはじめとする品種は
夏場の暑さにやや弱い、
というイメージがあったかと思います。

確かにセイヨウシャクナゲの交配親の殆どは
ヒマラヤ山麓や中国の山地で生まれ育ったもの。

加えて、品種改良が進んだイギリスと比較すると、
真夏の気温は日本の方がやはり高くなります。


しかし!
実は日本にもシャクナゲの原種がいくつかあり、
それらを交配親として種改良を重ねた結果、
夏の暑さに強く、日本でも露地植えで
ローメンテナンスで栽培できるシャクナゲが
多く生み出されています。
本当にうれしい限りですね。

もちろん、セイヨウシャクナゲのジャンルも
更に品種改良が進み、
より日本でも育てやすい品種が増えてきました。
 
 

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上の写真はシャクナゲ‘黒潮’です。
店頭では「ブルーツツジ」と銘打って
売り出されています。
本当に澄んだ青紫で美しい!

この‘黒潮’は、ツツジ科ツツジ属の原種、
ヒカゲツツジやゲンカイツツジが
交配親に用いられているそうで、
コンパクトな株姿、
そして何と言ってもこの花色が特徴です。

私は今年の春にこの株を購入し、
早速自宅に植え付けました。
また生育状況をご報告します。


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…こんなシャクナゲを見てしまったら、
ホームセンターで苗を買わずにおれません。

ここまで大木になるには
相当な時間がかかっているので、
ご自宅ですぐに!とはいきませんが。

上の写真でもそうですが、
シャクナゲは半日陰の場所を好みます。
特に西日は大敵です。
 
 

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…と書いておきながら、
上の写真はつくば実験植物園の
エントランスに植えられた、
セイヨウシャクナゲの大木、
がんがん西日浴びてます(^^;)

どうなんでしょう…シャクナゲとセットで
カワヅザクラが植えられているので、
若干日除けにはなっていると思うのですが。

ここまで大きく育ってしまえば
大丈夫なのでしょうが、
幼木の頃の管理が知りたいです。
 
 

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シャクナゲの根は酸素を好みます。
地表付近にたくさんの細い根を張るので、
株を浅く植えつけて、
根元を腐葉土やピートモスで覆います。

浅植えのため、
株が不安定に感じられる場合は
支柱を施しましょう。


また、シャクナゲをはじめとする
ツツジ科の品種は酸性土壌を好みます。

水はけと水もちがよい酸性土
(pH5.0~6.0程度)がベストです。
酸度調整をしていない鹿沼土やピートモスを
庭の土に混ぜ込むと良いでしょう。
 
また、根がしっかりと付くまでは
庭植えでもきちんと潅水を行います。

根付いた後は、夏の高温期や、
極端に乾燥した冬場には
水やりを行ってください。

潅水の際には、根元だけでなく
葉全体に水がかかるように与えるとよいでしょう。
 
 

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ふくよかに膨らんだ蕾、
ドキドキしますね!

シャクナゲは枝ぶりがシンプルで
数が少ないため、
花芽の数も枝数に比例して
少なくなりがちです。

余裕があれば「芽かき」という作業を行って
花数を増やし、
株をゴージャスに仕立てましょう。

もし春先に1本の枝から
1本の新芽しか伸びてこなかった場合は
なるべく早く、
芽が伸び始めた時点でかき取ります。

そうすると、脇から複数の芽が出てきて
花数が増えます。 
 
 

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もう一つ、
行うとますます株が良くなる作業が
「花がら摘み」です。

シャクナゲの花は
大ぶりでとてもゴージャス。
その分、株は体力を消耗します。

なるべくそのダメージを少なくするために
花が終わったら速やかに花がらを摘み取り、
種が育ってしまうのを防ぎます。

花がらを摘む際は、
花茎の付け根の部分から摘み取ります。
 
 

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ソメイヨシノが咲き誇る頃、
全く趣を異にする、
ゴージャスで華やかなシャクナゲの花。

現在5,000種を超える園芸品種が
作出されているそうです。
最終的な樹高のサイズや花色、
葉色も様々なタイプがあります。

是非じっくりと、
お好みのシャクナゲを見つけて
お庭に植えてみてください!
 
 

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