【中木】 トサミズキ Corylopsis spicata 〈落葉広葉樹〉
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先日は「ヒュウガミズキ」をご紹介しましたが、
今回は、ヒュウガミズキと
違いがわかりづらかった
「トサミズキ」をご紹介します。
両種とも、ソメイヨシノが咲くこの季節に
開花を迎えています!
![イメージ](https://lia-garden.com/wordpress/wp-content/themes/site/images/2021/07/OI000119.jpg)
上の写真は昨日(2019年3月31日)、
つくば実験植物園で撮影したものです。
比較的自然樹形で、のびのびと育った
ヒュウガミズキとトサミズキです。
樹高の違い、一目瞭然!
小型のものがヒュウガミズキ、
後方がトサミズキです。
(写真を撮影している方の背丈も
併せて比較出来て参考になるかと思います。)
こうして両種が比較できる場所にあると
わかりやすいですね。
さすがつくば実験植物園!
茨城に住んで良かった、と思います。
![イメージ](https://lia-garden.com/wordpress/wp-content/themes/site/images/2021/07/pixta_39137727_XL-scaled.jpg)
トサミズキの穂状の花は、
小さな花が7~10個連なります。
舞妓さんのかんざしのようで、
またヒュウガミズキとは違った風情があります。
ちなみに、トサミズキの自生地は
その名が示す通り土佐、高知県です。
高知県の蛇紋岩地や石灰岩地に育ちますが、
土壌はさほど選ばず、
庭木として扱いやすい品種です。
![イメージ](https://lia-garden.com/wordpress/wp-content/themes/site/images/2021/07/pixta_21632783_XL-scaled.jpg)
ヒュウガミズキ同様、
トサミズキも花が終わった後に葉が展開します。
くっきりと深く入った葉脈!
名前は「トサミズキ」ですが、
トサミズキはミズキ科ではなく
「マンサク科」であることが
この葉脈を見るとよくわかります。
↓「マンサク」をご紹介した記事もご覧ください!
https://lia-garden.com/plants/2021/article-1806/?preview_id=1806&preview_nonce=45a3f22e86&preview=true
葉脈の入り方が、
やはりマンサクに似ていますよね。
…ではなぜ、
マンサク科なのに「ミズキ」の名が付いたのか。
春先のトサミズキの枝を切ると、
水分がしたたり落ちるほど
切り口から出てくることから、
「水木(ミズキ)」の名が付いたそうです。
![イメージ](https://lia-garden.com/wordpress/wp-content/themes/site/images/2021/07/pixta_43953905_XL-scaled.jpg)
本当に不思議な葉脈の入り方!
葉の形も基部がハート型で愛らしいです。
トサミズキもヒュウガミズキ同様、
株立ちになりやすい性質があります。
樹高ははじめの写真でご覧いただいた通り、
自然樹形で放置すると
4mほどまで生長しますが、
そこまで大きくなるには年月を要します。
植え付け場所は日向が良いでしょう。
日当たりが悪いと花付きが悪くなります。
しっかりと根付くまでは水切れに注意します。
根付いてしまえば、潅水の必要はありません。
茨城県南エリアでは、
夏も冬も問題なく越すことができます。
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ちょっと葉の縁が
傷んでしまっていますが…
トサミズキの秋の黄葉もまた良いものです。
ヒュウガミズキより樹高が高くなるので、
写真のように、
光を浴びたトサミズキの黄葉を
下から眺めることができます。
もし樹高が大きくなりすぎたと感じた場合は、
花後に適宜剪定を行うと、
花芽を切り取らずに済みます。
トサミズキは中木扱いですが、
シンボルツリーとしても
十分のボリューム感があります。
早春に爽やかに咲き誇るトサミズキ、
おすすめです!