【グランドカバー】 ハツユキカズラ Trachelospermum asiaticum cv. 〈常緑多年草〉
近年、かなりメジャーな存在となってきた
ハツユキカズラ。
寄せ植えやグランドカバーに
大変重宝しますよね。
ピンク、白、そしてベースの濃い緑の
コントラストが素晴らしい、
ハツユキカズラを改めてご紹介します!
ハツユキカズラは
本州から九州、朝鮮半島に自生する
「テイカカズラ」の園芸品種です。
テイカカズラは
常緑樹林の林内や岩場に育つため、
ハツユキカズラの好む環境も
そのような場所になります。
しかし!
ハツユキカズラを日陰に植え付けると、
ピンクと白の色合いが消えてしまいます…。
植物自体はその環境を好むのですが、
それでは普通のテイカカズラになってしまいますよね。
ハツユキカズラは大変丈夫な品種のため、
日陰でなく、日向や半日陰に植えても
問題なく元気に生育します。
ピンクや白の色合いを存分に楽しみたい方は、
是非日向に植え付けてください!
上の写真は冬場に美しく色づいた
ハツユキカズラです。
ハツユキカズラの紅葉は、
やはり日向に植えた方がよく色づきます。
上の写真は、冬場の紅葉を経て、
春に白い新芽が出た株姿です。
夏場の濃い緑とのコントラストと、
また一味違った風情が楽しめます!
植え付け後、しっかりと根付くまでは
日向の日差しが白い葉の部分に
ダメージを与えることがありますが、
あまり気にせず、
水切れに注意しながら日向で育てると
株が環境に馴染み、
ダメージもなくなっていきます。
ハツユキカズラは
植え付け後数年経つと四方に蔓を伸ばし、
しっかりとした密度で地面を覆ってくれます。
上の写真のように
花壇のエッジ部分などに植え付けると
土の流出も防いでくれ、
本当に良い働きをしてくれます。
園路の方に蔓が伸びてきた際は、
適宜ピンチすれば大丈夫です。
最後に壁面を登る
ハツユキカズラのお話を少し。
近年はグランドカバーとして多用される
ハツユキカズラですが、
近くに壁がある場合は、壁面も登ります。
「気根」を幹(茎)から出し、
それが壁面に張り付き、
どんどん上を目指していきます。
ところで、ハツユキカズラの「花」を
ご覧になった方はあまり多くないと思います。
花は、ハツユキカズラの株を植え付けたあと、
しっかりと株が体力を蓄え、
更に垂直方向に登る環境が整い、
蔓を十分に高く伸ばすと
開花しやすいそうです。
これは、ハツユキカズラ(テイカカズラ)の
種子に綿毛が付いていて、
風に飛ばされて種を拡散するタイプであるため、
地面を張った状態では
花を咲かせ、種を付けても
種子が拡散されず、意味がない…
とテイカカズラが判断しているためだそうです。
上の写真はテイカカズラが
何かに絡みついてうず高く茂った様子です。
ここまで高さが出ると、開花すると思います。
もしお手元のハツユキカズラが開花した際は、
その種子も大変面白い形をしているので、
是非その姿を楽しみにしてみてください!