【メインツリー】 サンシュユ Cornus officinalis 〈落葉広葉樹〉
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いよいよソメイヨシノの開花も発表され、
年間を通して最も皆が
「花を待つ」季節となってまいりました。
バラ科のサクラやアンズの花、
ハクモクレン、低木のユキヤナギやアセビなど、
街なかでも春を感じられる花が咲き始めています。
その中で「サンシュユ」…
まず名前が言いにくいですね!
日本由来の名前ではない感じが漂います。
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中国~朝鮮半島が原産のサンシュユ。
中国でサンシュユの種が
生薬として用いられていたことから
朝鮮半島を経由し、
日本へは江戸時代に導入されたそうです。
余談ですが、サンシュユの仲間で
セイヨウサンシュユ(Cornus mas)
という樹木があります。
ヨーロッパから西アジア原産ですが、
ブルガリアでは、
このセイヨウサンシュユの枝を
牛乳に一晩漬けてヨーグルトを作るそうです!
枝に乳酸菌が付いているからだそうですが、
サンシュユでも多分…と思っているだけで、
試してみたことはありません…。
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花は3月ごろから咲き始めます。
花色は鮮やかなゴールデンイエロー。
サンシュユの別名は「ハルコガネバナ」。
まさに春らしい、青空に映える花色です。
葉が展開する前に花だけが枝に付きます。
小さな花が密集して付き、
花火のようにぱっと開花します。
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本当に華やか!
春が来たなあ!と清々しい気分になります。
元々生薬として日本に導入されましたが、
庭木として普及したのも納得です。
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そしてサンシュユのもうひとつの魅力、
つややかな赤い実です。
サンシュユの別名はまだあります。
「アキサンゴ」、
見事な赤い実をサンゴに見立てた
素晴らしいネーミングだと思います。
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上の写真の赤い実も見事ですが、
黄色に染まった葉のところどころに
黒い模様が入っているのが
確認できるかと思います。
これは模様ではなく、
毛が密集した「毛叢(もうそう)」というもので、
葉脈の付け根(脈腋)に生えるものです。
「何かの病気かしら?」
と思われる方がもしいらっしゃったら、
どの個体にもあるものですので、
どうぞご安心頂ければと思います。
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実は葉が落ちたあとも残ります。
鳥たちは冬の間、
美味しい実から順についばみますが
サンシュユの実は見た目によらず、
人気がありません…。
そのおかげで、
赤い実はすぐに鳥たちに食べられることなく、
人間の目を楽しませてくれます。
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サンシュユは樹高3mほど。
高くても5~6m程度ぐらいまでで、
庭木として手入れしやすいサイズです。
日当たりと風通しの良い場所に植えると
花付きも良くなり、
病虫害も発生しにくくなります。
耐寒性も耐暑性もあり、
茨城県南地域では問題なく生育します。
花芽は徒長した枝には付きません。
長く伸びすぎた枝を適宜剪定し、
樹形を整えると良いでしょう。
春の訪れを告げる黄金色の花姿、
是非ご自宅のお庭でもお楽しみください!