【草本類】 エキナセア Echinacea 〈落葉多年草〉
「エキナセア、聞いたことがあるけれど、
こんな花だったのか!」
と思われる方(特に女性)、
多いのではないでしょうか。
メディカルハーブの代表格・エキナセアは
免疫力を高め、風邪の予防や膀胱炎、
産婦人科系の感染症治療に役立つと
いわれています。
一方、その「花」も近年注目度を増し、
品種改良によって様々な花色・花姿の
エキナセアが入手できるようになりました。
お庭でもとても頼れる宿根草、
エキナセアをご紹介します!
エキナセアの別名は
「コーンフラワー(cone flower)」。
cone、つまり円錐状の花の芯の部分、
確かに目を引きます。
花弁のみならず、
この芯の部分の品種改良も近年進んでおり、
本当に目が離せません!
余談ですが、コーンつながりでもう一種。
トウモロコシのcornが由来の corn flower は、
ヤグルマギク(矢車菊)を指します。
こちらは欧米のトウモロコシ畑で
雑草として繁茂することから
この名が付いたそうです。
花苗として最も普及しているのは、
上の写真のエキナセア・プルプレア
Echinacea purpurea です。
欧米では「パープルコーンフラワー」として
大変馴染み深く、
メディカルハーブとして用いられる
エキナセアの一種でもあります。
エキナセアの原産地である
北米のネイティブアメリカンは、
古来このエキナセアを風邪薬として、
また蛇に噛まれた際や古傷などに
外用薬としても用いていたそうです。
まさに万能薬!
お庭でももちろん大活躍のエキナセア!
上の写真は
‘ストロベリー ショートケーキ’という品種です。
同じエキナセアでも表情がまるで違いますね。
プルプレア種で一際目を引いた
コーンの部分が影をひそめ、
「コーン」の部分が短い花弁状になっています。
プルプレア種が「一重咲き」品種、
このストロベリーショートケーキは
「八重咲き」品種です。
近年は花色や花弁の姿のバラエティに加え、
草丈が大型のものから矮性種まで、
様々な性質を持つエキナセアが
作出されています。
こちらは‘コットンキャンディ’という
八重咲きの品種です。
花の中心部分がまるでカーネーション!
それぞれの品種に見応えがあり、
エキナセアファンは
日本でも増えつつあります。
原産地、北米では
日当たりの良い草原に育つエキナセア。
性質は強靭で育てやすく、
真夏の暑さや乾燥にもめっぽう強いです。
こちらは‘ホットサマー’という一重の品種。
咲き始めは鮮やかなアプリコットオレンジ、
咲き進むにつれて濃いピンクから
徐々に赤みを帯びてきます。
エキナセアの花期は、
品種によって若干異なりますが
おおよそ初夏から夏の盛りまでです。
日本では盛夏に花付きが抜群の宿根草は
数えるほどなのではないかと思います。
その中でエキナセアの存在はとても大きい!
1株から花が次々とあがってきますので、
花後、花がらを除去すると
更に後発隊の花が勢いづきます。
もしドライフラワーで
エキナセアを楽しみたい方は、
開花中に花茎を切り取り、吊るすだけ!
花弁の色は一重・八重咲き品種共に、
時を経て色褪せますが
一重咲きのコーンの部分は
かわいいイガグリの部分を
長期間楽しむことができます。
更にうれしいことに、
エキナセアを庭に植えると
蝶が自然と集まってきます。
美しいエキナセアの花々と共に、
華憐な蝶の姿も楽しめる!
ご自宅のお庭がバタフライガーデンに
一歩近づきます。
日当たりの良い乾燥気味の場所が
お庭の中にありましたら、
是非エキナセアを植えてみてください。
おすすめです!