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【メインツリー】ヤマモモ Morella rubra 〈常緑広葉樹〉

更新日 : 2021.04.14
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惜しみなく、たわわに実る赤い実が鮮やか!
梅雨の時期の風物詩、ヤマモモの実です。
「ヤマ」と名前には付いていますが、
身近な場所によく植えられているヤマモモ。
シンボルツリーにも適し、野趣に富んだ実をつけてくれる常緑樹、
ヤマモモをご紹介します!

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上の写真は、つくば市のエキスポセンターに
植えられているヤマモモです。
梅雨時の夕暮れ、美しい照り葉と赤い実のコントラストが見事でした。

ヤマモモは暖地性の植物で、
原産地は日本の関東以南や中国大陸など。
特に四国では自生種や栽培されたヤマモモが多く見られます。
もちろん茨城県南エリアでも旺盛に生育し、
露地栽培で冬越しが可能です。

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和名の「ヤマモモ」ですが、
いわゆる果物の「桃」とは全く異なる樹種です。
しかしながら、桃のように果肉は多くありませんが、
こちらのヤマモモもとてもフルーティで美味です!
産地の四国などでは、生の実に塩をふって
酒の肴にするそうですよ。
スイカに塩をふるのと同じ原理だと思います(^_^)

最もポピュラーなヤマモモの実の利用法は、果実酒
私もヤマモモ酒づくりをお手伝いし、
頂いたことがありますが、ベリー系の香りが豊かで
とても美味しかったです!

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ヤマモモの実は「足が早い」ため、
あまり市場に出回ることはないように思います。
やはりヤマモモの実を楽しむならば、
ご自宅の庭に植えるのが良いですね。

ヤマモモの苗は、ネット通販などで
比較的容易に入手できます。
野生種に比べると、
実の大きさや甘さが格段に改良された品種が
多く販売されていますので、
是非お気に入りの品種を見つけてみてください!
接ぎ木苗であれば、概ね5年で実が付きます。

また、ヤマモモは雌雄異株です。
お目当ての苗が雌株であることを確認して購入しましょう。
公園や街路によく植えられているヤマモモ。
そこから風に乗って花粉が飛び、ご自宅の雌株に届きます。
ですので、雄株とセットで植え付けなくても、
ご自宅の雌株1本で結実する場合が多いです。

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また、ヤマモモは
痩せ地でも育つ逞しい樹種。
ヤマモモの根には「根粒」という瘤(こぶ)があり、
この内部には根粒菌というバクテリアが共生しています。

根粒菌は空中の窒素を固定することができ、
言わば窒素肥料を自前で作ることができるのです。

もしご自宅の庭の土壌があまり植物を植えるのに適さない、
痩せ地であった場合は、
ヤマモモはまさに打ってつけのシンボルツリーになるでしょう!

樹高は自生地では10~20mほどになることもありますが、
苗木から育てる場合はかなりの時間を要します。
いずれにしても、十分なスペースを確保して植え付け
た方が良いでしょう。 

植え付け場所は日向の方が良く育ち、実付きもよくなります。 

木が大きくなりすぎたと感じた場合は、
春先に枝を透かしながら樹形をコンパクトにまとめます。
しかし、すべての枝の先端を切り落としてしまうと、
その年の実なりは望めませんのでご注意を!

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常緑の照葉が見事なヤマモモ。
花は4~5月、あまり目立ちませんが、
実が熟す梅雨時は、深紅の実が本当に美しいです。
実を収穫せず、観賞するのもまたよし!です。

実を収穫する際は、梅雨の晴れ間を見計らって行います。
木の下にネットを張って、樹木を揺すると熟した実が落ちてきます。
実には虫が付いていることがありますが、
収穫後、塩水にしばらく漬けておくと、虫が出ていきます…(^_^;)

ヤマモモの実の素朴な味わい、
是非ご自宅でお楽しみいただきたいです!
シンボルツリーとしてももちろんおすすめです!

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