【中木】 マンサク Hamamelis japonica 〈落葉広葉樹〉
早春の枯野に鮮やかに咲き誇る、
黄色い花火!
マンサクは
古来日本で愛されてきた落葉中木ですが、
改めて見るこの花姿、
とってもポップで愛らしいと思いませんか?
モンブラン?錦糸卵??
…食べ物の例えばかりですみません!
見れば見るほど、他の樹種では味わえない、
オリジナリティあふれる花姿です。
諸説ありますが、
枝いっぱいに花を付けるので「満作」
早春に「まず咲く」
このあたりから「マンサク」という名が
付いたようです。
花は3~4月、
新芽が展開する前に咲き始めます。
早春にいち早く活動を始める
アブやハエの仲間は、
黄色い花を認識しやすいそうで、
なるほど、だから早春の山には
黄色い花が多く咲いているのだな!
と納得です。
のびのびと育つと、
このような美しい盃状の樹形になります。
この樹木で樹高2.0~2.5mくらい、
花付きも抜群、お見事!という感じです。
マンサクは樹形が生長と共に
美しく整いますので、
大木にならない限りは
さほど剪定の必要はありません。
もし、大きくなりすぎて
花が目線の高さで楽しめない、
という場合などには、枝を切り詰めます。
マンサクの花芽は初夏に付くため、
剪定は花が終わった春~初夏に行うと良いでしょう。
花が終わると新芽が展開します。
葉をよく見てみると、
葉の形や葉脈の入り方が
何となくユニークです。
菱形に近い葉の形は
左右不相称で独特のフォルム。
葉脈は本数が少なく、くっきりと太く入り
潔いね!と思わせてくれます。
葉は少し分厚い印象で、
細かな毛が生えています。
そしてマンサクの紅葉、
なかなか侮れません。
真っ赤、というよりは
オレンジや黄色に色づくイメージです。
山で自然に生えているマンサクの黄色い葉は、
色味に透明感があり、とても清々しい印象。
早春から秋までずっと、
人間の目を楽しませてくれます。
時には雪帽子をかぶった
マンサクの花もお目にかかれるかも!
マンサクは本州の関東地方以西・
四国・九州の山地に自生するため、
茨城県の県南エリアの寒さは
全く問題ありません。
そして早春の青空と
マンサクの黄色のコントラストの美しさは
言わずもがな!
是非、お庭の植栽リストに
マンサクを加えてみてください。