【低木】 ギョリュウバイ Leptospermum scoparium 〈常緑広葉樹〉
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八重咲きの濃いチェリーピンクの花姿、
葉もパープルリーフでシックです。
この低木、和名は「ギョリュウバイ」。
花の印象と名前にギャップがありますよね。
中国原産のギョリュウという低木に
葉の姿が似ていて、
花姿はウメに似ているので
この名が付きました。
日本でよく植えられているギョリュウバイは、
上の写真のように
八重咲きの品種が多いように感じますが、
確かに一重のギョリュウバイの花は
花弁が丸く、5枚で梅の花に似ています。
名前の由来はともかく、
個性的な花色・花姿で庭を華やかに彩る
ギョリュウバイをご紹介します。
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ギョリュウバイの原産地は
オーストラリアやニュージーランド、
東南アジア。
特に女性の方ならば
「マヌカハニー」の蜜源、と言えば
ピンとくる方もおられるのではないでしょうか。
原産地では「マヌカ」と呼ばれる
ギョリュウバイの花の蜜は、
その高い殺菌能力から、
古来原住民たちに大切に扱われてきました。
自生地に育つマヌカの花は
一重咲きで純白の清楚な花姿。
私たちが普段日本で目にする
ギョリュウバイは、
80を超えるLeptspermum属の間で交配が行われ、
大量に生み出された園芸品種です。
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日本ではギョリュウバイの「品種名」を掲げて
販売しているところがあまりありません。
「白花一重」や「桃花八重」など、
何だかざっくりとしています。
下のリンクをご覧になれば、
そのギョリュウバイのバラエティー豊かな花姿が
一目瞭然です。
(きちんと品種名が明記してあります)
http://www.terrain.net.nz/friends-of-te-henui-group/leptospermum-scoparium-cultivars.html
![イメージ](https://lia-garden.com/wordpress/wp-content/themes/site/images/2021/07/P7091803-scaled.jpg)
上の写真は
筑波実験植物園のギョリュウバイです。
手前と奥の2本とも、
かなり年季の入った大株。
生長はゆっくりですが、
最終的には2mを超える樹高になります。
耐寒性は-7℃程度まで耐えると言われていますので、
茨城県南エリアでは越冬可能です。
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花期は4~5月。
直径1cm程度の花が枝にびっしりと付きます。
八重咲き品種は華やかで洋風の趣、
一重咲き品種はまさに
ウメの花を小さくしたような風貌で
とても愛らしい花姿です。
葉は細くて小さく、先端は尖っています。
針葉樹の「ネズ」に葉が似ることから
「ネズモドキ」の別名もあります。
基本種は葉色は緑ですが、
上の写真のようにパープルリーフの品種もあり、
花のない時期もその個性を存分に発揮します。
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ギョリュウバイは
日当たりと水はけのよい土壌を好みますが、
水切れには注意が必要です。
よく開花の時期にホームセンターなどで
鉢植えにされたギョリュウバイが
販売されていますが、
鉢植えの場合は特に、
水切れで枯れるパターンが多いです。
自生地でも
湿った環境を好んで生育しています。
しっかりとした成株に育った際は
さほど心配ありませんが、
特に幼木の時期は
水切れしないように管理します。
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環境が合えば、
樹形は箒状に上に伸びて育ちますので、
さほど剪定の必要はありません。
夏には翌年の花芽が形成されますので、
樹木がサイズオーバーしたと感じた際には
5月までに剪定を行うと、
翌年も開花してくれます。
原産地が南半球ですので、
今人気のオージープランツとの相性も抜群。
春先の庭を華やかに彩るギョリュウバイ、
是非お庭に植えてみてください。